■■■ エアームドGET話...4話 ■■■ ユキナは身構えた。やられる…!! タツベイ!ずつき!! ドゴォォォン!! タツベイの突然の攻撃にペリッパーは倒れてしまった。 「なッ…!お前、何者だ!?」 「おいユキナ、何やってんだ!無事なのか!?大丈夫か!? そうだ、キモリは!?」 青年のことを完全に無視し、ソウはやや離れた岩の上からユキナのところまで駆け寄ろうとする。 が、急に立ち止まった。 傍に行こうとした先の少女が、こちらに広げた手を突き付けていたからだ。 それは、「来ないで」というメッセージに読み取れた。 「ソウ!クスイさんのところへ行って、あのエアームドを助けてあげて! ここは…私がなんとかするから!」 少女は必死に叫ぶ。 ペリッパーはまだ倒れたままだった。 青年は何やら道具を使って回復を試みていた。 ただ助けてもらうワケには行かない…! このチャンス、生かしてみせるから、お願い、私に任せて! ユキナが何故襲われているのかもわからない。 見るとキモリはボロボロだ。ここは無理矢理にでも加勢するべきか。 ソウは一瞬戸惑ったが、ユキナのその真剣な表情を裏切れるはずもなかった。 「勝算は…あるのか?」 ソウのこの問いに、ユキナはニッと笑って答えた。 「もちろん」 それを聴いたソウも、 「じゃあ、…ガンバレ」 と微笑んだ。 ユキナは目で頷き、そしてまた走り出した。次の攻撃に備えるために。 戻るぞタツ、そう言ってソウも反対方向へ走り出した。 その場には、風魔団の青年とペリッパーだけが残された。 「ち、とんだ邪魔が入ったぜ…しかも俺をシカトだと!?ふざけるな!!」 青年は目の前の岩に、怒りにまかせものすごい勢いで蹴りを入れた。 パラパラと衝撃でかけた岩の破片が落ちる。 「ペリッパー!奴等を探せ!…これが最後だ!」 ペリッパーはまた岩影を探し始めた。 ひとつ見ては、またひとつ。 先程のような不意打ちを受けないよう十分警戒しつつ、ユキナたちを探す。 ひとつ、 またひとつ。 岩影を見ては、また 次を探す。 どこにいる。もう時間の問題だ…! と、前方の岩影から、コロコロとモンスターボールが転がってきた。 「ははははは!そこかあ!!ペリッパー!全力で、みずでっぽーう!!」 ブシャアアアア!!! ペリッパーは岩の後ろにまわり、全力のみずでっぽうを繰り出した。 が。 そこには何もなかった。 誰もいなかった。 「残念でした」 なっ…!…上だと!? ユキナはなんと、ペリッパーの飛んでるところよりも高くそびえる岩の頂上に立っていた。 目立つようで、視界には入らない高さ。 青年もペリッパーも、隣の岩に登るユキナに、まるで気がつかなかったのだ。 「う、上だ!上を狙え!」 先ほどのタツベイのずつきに、今の全力の攻撃の後。 ペリッパーはフラフラしながら上を向き、もっと高く飛ぼうとした。 そのときだった。 ユキナがニヤリと笑う。 「引っ掛かった!」 ペリッパーの真下には、いつのまにかキモリとエアームドがいた。 「行け!」 「キャモ!」 「きゅうう〜!!!」 バゴーン!!! キモリのでんこうせっかに、エアームドのはがねのつばさのダブルアタック。 そして、完全に捕らえた背後。相手を倒すのに、十分すぎる一撃だった。 「ぺ、ペリ〜…」 ペリッパーは気絶した。 真っ青になった青年は、ペリッパーをボールに戻しながら、なんだか口をパクパクさせていた。 ユキナはすぐに岩から降り、二匹のポケモンを抱きかかえる。 キモリもエアームドも、ユキナに抱き着いた。 「やった!やったね!ペリッパーに勝ったんだよ!!」 私、やったんだ!キモリも戻ってきて、エアームドも守れたんだ!…嬉しい! 「そんな馬鹿な…!くそ、風魔団の力はこんなものではない!…覚えとけ!!」 青年は去って行った。 「…風魔団、って、結局なんだったんだろう…」 突然、ユキナの腕の中が光り出す。 驚いて見てみると、眩しいくらいの鮮やかな光を放っていたのは、キモリの体であった。 ユキナはキモリを放し、地面に立たせる。 エアームドも心配してキモリを見た。 「キモリ…?どうしたっていうの…!?」 「きゅうきゅう?」 キモリの身体の形が変化してゆく。 それは、大きく、たくましく。 だんだんと光がおさまり、変化したキモリが姿を見せる。 そう、もう彼はキモリではなかった。 「ジュプトル…!!」 ユキナは目に涙を溜めていた。 トレーナーになって、初めて経験する『進化』だった。 エアームドも、嬉しそうにジュプトルの周りをぱたぱたと飛んでいた。 ユキナは、強く進化した相棒に、手を差し出す。 「これからも、よろしくね」 ジュプトルもそれに応え、手を合わせた。 「さあ、エアームドのお母さんのところへ戻ろう!」 >>>>3話へ >>>>5話へ ::: 戻る ::: |